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コンサートの曲の紹介は「幸せな偶然」に関する可愛らしいエピソードを挿絵とともに朗読します。挿絵 by 俳画家イネ・セイミ 

例えば;②"Garota de Ipanema(イパネマの娘)"  

『アラビア語でスリランカのことをセレンディップと申します。
昔、セレンディップ島に3人の王子様がいて、 自分たちの運を試そうと、長男は紙とペン、次男はアコース ティックギター、三男はマイクロフォンを持って海に出ました。
兄弟の乗り込んだ船は見事に難破して、あっちこっち行った挙 句、なんだかんだでブラジル大陸、イパネマ海岸に流れ着きま した。 砂浜に降りるなり兄弟たちは大声で責任をなすりつけ合いまし たが、モカ色の肌の美少女が通りかかって、それどころではな くなりました。
長男が衝動的に書いたスコアを次男が取り上げてギターでかき 鳴らし、その上から三男が高らかに恋の情熱を歌い上げます。
しかし、少女はタバコを買いに行くのに忙しかったので、そん なものに耳を貸してはくれませんでした。
諦めきれない兄弟たちはそのまま砂浜で未練がましく歌い続け、 たまたまバカンスに来ていたハリウッドの敏腕プロデューサー の目に止まり、見事、全米デビューを果たして、ボサノバの帝 王となりましたとさ。
めでたしめでたし
というわけで、このおとぎ話の教訓は 世の男性陣にとって、ばったり美女にでくわすほど ラッキーなことはない、ということです。
次の曲は、浜辺を歩く、憧れの琥珀色の美女、「イパネマの娘」』IMG_4062Mar12共栄窯